2014～2015土佐伊予海山峠旅　その１

　秋になると年末年始のサイクリングのコースを考える季節になります。ツーリングマップルを開いたりネットであれこれ検索したり・・・。
　年越しの室戸キャンプは外せないので前日は近場の林道を走るとして元日以降は何処へ行きましょうか？？
　まず候補に挙がったのが四万十川上流域でした。元日に旧大野見村のキャンプ場まで移動して翌日から林道を走り梼原方面へ。。。
　しかし。色々ルートを検討してみたのですがどうにもうまく繋がりません。ボタンの掛け違えのようにどうにもしっくりこないのです。
　出来るだけ『単なる移動区間』を失くしたい。走る道に自分の意志をしっかりと詰め込みたい。距離を稼ぐのではなく走りたいと思える道だけを繋いでいきたい。無理矢理感のない美しいラインを地図に描きたい。そんな思いが頭の中にありました。

　そこで20年前に買った四国の白地図を開きます。コツコツと走った道を赤鉛筆で塗りつぶしてきた轍が刻まれています。白い部分がまだ走っていない地域です。
　じっくり眺めているとある地域に目が留まりました。『南予の海岸線』です。そういえばこの辺り行ってみたい場所がいくつかありました。具体的には、「遊子水荷浦の段畑」、「野福峠」、「瞽女峠から耳取峠へ抜ける未舗装林道」。です。友人知人のブログや地図の見ていていつか走ってみたいなあ、と思っていた場所です。よし！ならばとコースを作って見る事にしました。
　
　元日は移動日。奈半利まで走って輪行だな。この後のルートはキャンプ装備だと逆に縛りが出てきます。もう気軽に何処にでも野宿できる時代ではなくなっているのでキャンプ道具は奈半利のコンビニで自宅に送って後はホテル泊が良さそうです。若い頃はホテル泊なんて選択肢になかったけれど歳を重ねた今ならこれもありでしょう。
　輪行で一気に移動して宇和島で一泊。翌日はホテルに荷物を置いて遊子水荷浦の段畑へ。宇和島で連泊して翌三日は野福峠から海岸線の国道を走り八幡浜へ。ここは宇和島から自走するより何度も走った道は輪行でカットして卯之町から走り出すのが良さそうです。魅力的に感じない部分はバッサリ輪行でカットするのも旅のメリハリを保つのには良いように思います。
　一月四日は八幡浜からまずは瞽女峠。ここまでも出来るだけ国道を走りたくないので地形図とルートラボで色々ルートを練りました。瞽女峠から耳取峠までの林道走行後は適当な駅から輪行して今治へ。最終日一月五日はなかなか行くことが出来なかった大崎上島へフェリーを繋いで渡り島最高峰の神峰山へ。で竹原から輪行して帰路へ。。。
　南予に行く、と決めてからはトントンとコースが面白いように繋がって行きました。四万十上流であれこれ悩んでいた時とは大違いです。この流れ。走る前からこれは面白い旅になりそうだ。という予感がしました。
　走る予定のコースをルートラボ作成しナビにデータとして落とします。当日はそれに従って走ることになります。
　GPSがなかった昔の旅も大抵前日に地図を見てどの道を通ってどこまで行くかを決めて当日はその決めたルートを忠実に辿っていました。なのでやっていることは昔とそんなに変わっていません。
　違うのは詳細な地図とルート作成ソフトがネット上にあるのでより細かく走りたいルート（道）を事前に調べることが出来る事でしょうか？宿泊地の情報や天気予報。時刻表など現場でリアルタイムに検索できるのも昔とは全く違いますね。
　走りたいルート（道）というもの漠然とした表現ですが僕にとっての走りたいルート（道）は皆さんのそれとは違うかもしれません。
　自分にとっての走りたいルート（道）とは？それはこれまで走ってきた経験から自ずと見えてくるものなのかもしれません。

　出発の12月30日。岡山インター近くのコンビ二で大晦日のキャンプまで御一緒するKさんと待ち合わせ。一路この日の宿泊地、徳島県海部郡海陽町のまぜのおかオートキャンプ場へ向かいます。

　香川でうどんを補給。中西うどんです。ハシゴはしないのでおでんと揚げ物もしっかりと。

　キャンプ場のコテージへ到着。友人が冬の間働いている高知県安芸の酒蔵、有光酒造場のあきとらをいただきながら夜は更けていきました。つまみは牟岐町のスパーで買ったウツボの燻製です。
その２へつづく