先へ進みます。が、すぐ足を止めます。稜線の鞍部にちょっと寄り道。ガードレールに立てておいた自転車を見下ろすとその先には山また山の風景が!
しばらく進むと進行方向にシラサ峠とそこに立つ山荘しらさの建物が見えてきます。背後にそびえるのは霊峰石鎚山です。雲が湧きこれから遭遇する雲海の風景を想起させます。
神鳴池(かんならしいけ)。古くは池だったそうですが今は笹原です。
瓶ヶ森林道最高地点(標高1690m)付近が道路名の名前にもなっている瓶ヶ森の登山口です。トイレと水場、広い駐車場があります。到着時刻は15時30分。空は雲海で埋め尽くされていました。ぽっかりと浮かぶのは石鎚山です。しばし言葉を失い見惚れてしまいました。
周囲の人達もみな足を止め車から降りて眺めています。
道の駅に車をデポしたらこの時間に瓶ヶ森登山口にいることは出来ないです。今回は土小屋泊まりでゆっくり走っていたのでこの景色に出会うことが出来ました。夕焼けもすごそうだなあと思いましたがナイトランは嫌なので走り出しました。
瓶ヶ森登山口から4キロのダウンヒルでシラサ峠です。ここには山荘しらさがあります。カフェは月曜定休です。残念。高知方面へ下る分岐がよさこい峠。今回は愛媛方面への土小屋へ。約3キロの緩やかな上り坂。さっきの雲海の中に入ったようで幻想的な森の中を進みます。
下り基調に変わると山奥には似つかわしくない綺麗な道路標識が現れました。この日の宿泊地、土小屋はもうすぐそこのようです。進む先のカーブの向こうから金色の光が溢れだしそこへ向かってゆっくりとペダルを回していきました。
カーブを曲がると突然広い駐車場に出ました。そして先の木立に隠れた日暮れの太陽の暖かな光がカーテンのように広がっているのが目に飛び込んできました。
土小屋は石鎚スカイラインの終点で石鎚山の拠点となる場所です。学生時代にここにテントを張って泊まって以来20年振りの再訪です。当時テントを張った屋根付きの休憩所は当時のままのような気がしました。この日は国民宿舎を予約していたので200mほど走って向かいました。
その駐車場で雲海に再会しました。陽は沈んでいましたが残照が雲海の水平線を淡いピンク色に染めてここでも何度もカメラのシャッターを押してしまうのでした。
国民宿舎はとても古い建物で山小屋とホテルの中間のような造り。自転車を中へ置かせて頂きました。ありがとうございます。混み合う時は相部屋になるであろう広い部屋に暖房はありませんがコタツがあったので助かりました。翌日の天気予報はあまりよくありません。登山はどうしましょうかね?
その4へつづく