日本が誇る電子機器メーカーのパイオニアが、アスリート向けのサイクルコンピューターシステムを開発し、自転車業界に参入してきました。
レースでの良い結果を夢見るアスリートのトレーニングを助ける、パワーメーター。
今までは単純に人間が出す出力(ワット)をモニターして、スポット的に効率の良いトレーニングをしたり、
レースで取ったデーターから、自分の得手不得手なシチュエーションを分析したり。
最近のものでは左右の脚のパワーバランスが表示できる物もあって、
左右均等にペダルを踏めているかが分かるようになりました。
パイオニアのペダリングモニターシステムはパワーメーターと言うよりも、
パワーの質を知る新しいツールと言えます。
人間がペダルを踏む時のペダリングフォース(力)をベクトル化して表示させる事が可能で、
これによってペダリングの効率を視覚的に見る事ができます。
上の写真では、左上がケイデンス。真ん中は左右の合計パワー。
右上がペダリング効率を%で表したものです。
下のグラフは視覚的に見た左右のペダリングのベクトルグラフ。
赤いラインが上からペダルを踏み下ろしたパワーを、青いラインは
その時の反対の脚がペダルにかけている重量です。つまり青いベクトルはロス。
青いラインが出ないようにペダリングする事で、反対の脚が踏み下ろして発生したパワーが効率的に使われます。
赤いベクトルも全て下向きではダメで、ペダルの描く円周に沿ってベクトルの向きが変化していくと
ペダリング効率が上がるみたいです。
さっきから書いているペダリング効率とは、例えば左右の脚で200Wを出力したときの効率が50%の場合、実際に推進力として使われるパワーは
わずか100Wになってしまいます。
効率が70%になれば、140Wが推進力となります。同じ200Wの負荷を身体に強いているのに
その成果には40Wの差が生まれて、それは速度差に反映されるでしょう。
今のところ、対応クランクは7900系と9000系のDURA ACEのみです。
材質によって歪み方が違うので、各メーカーのクランクの解析がなされれば対応クランクも増えていくかもしれませんね。
クランクは一度パイオニアへ送らないといけません。
センサーの精度を保つために特殊な接着剤で取り付けするからです。
センサーは取り外しできますが、接着剤をはがすのに大きな力がかかる為
センサーの再使用は不可能。クランクにも傷が入る場合があります。
その為、作業依頼書へのお客様本人のサインが必要です。
センサーの厚みは、右クランクの方が薄く小さくて、
左クランクはかなり大きくて厚いものが取り付けられます。
従ってクランクの取り付け可能なフレームを選びますので、詳しくは店頭でご相談頂く事になります。
自転車に乗って取ったログはGPSのデーターと共に
シクロスフィアと言う解析サービスソフトへアップロードして様々な分析を行うことが可能です。
数字大好きな人にはうってつけ。
今の所の発売予定は今秋。販売予価は センサーセットが¥157、500
ペダリングのベクトル表示ができるパイオニアのシクロコンピューターが¥84、000
となっています。決して安くはないですが、このツールを使えばどう漕げば効率よく
推進力を得られるのかと言うペダリングの永遠のテーマに、
ひとつの答えを見いだせるのかもしれません。その位革新的なコンピューターだと思います。
ROTORのQ-RINGSに付け替えて使っていきます。
このチェーンリングは簡単には付かないので、かなり加工が必要です。
3件のコメント
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試乗させて頂きましたが
これはかなり楽しい!
カンパに対応していないのが残念だ・・・・ww
そのうちきっとカンパにも対応しますよ^^
そのうちきっとカンパにも対応しますよ^^