第4回晴れの国おかやまレポート

第4回晴れの国おかやま7時間エンデューロへ参加してきました!
ダックスからは総勢25?30? ・・・多数の参加者で走ってきました!
さて、僕の入らせてもらったチームは7時間チームの優勝狙いチーム。
早いうちにメンバーを募ってこの日の為に各々トレーニングに勤しんできました。
メンバーはヤマシラーラことY城さん、マウンテンバイカーでエンデューロの鬼ことM井さん、集団での位置取りがとても上手なベテランローディのH野さん、と僕。
みんなかなりの実力者ぞろい。この4人でてっぺんを取りに行きました。
優勝候補は、おかやま国際サーキットの耐久レースでは無類の強さを誇るエリート級トライアスリートぞろいの常勝チーム。
一人一人の独走力が飛びぬけたチームです。
今回の作戦は集団に乗って周回を重ね、途中で独走に持ち込むであろうチームを逃さない。これしか有りません。
目指すはてっぺんです!
例年通り早朝3時半になかやまの前に集合し、ハイエース号、エブリ号、エバ号の3台でダックスメンバー乗合で現地へ向かいました。
5時半開門のゲート前には既に長蛇の列。それなのに誘導員は一人で大変そうでした。
入場したら粛々と荷物の搬入を全員が協力して行っていきます。慣れた方も多く非常にスムーズ。
いつも本当に助かります。
7番ピットにテント村を設営。チームグリーングルーブさんに隣接させていただきました。
設営の間にダックス女子部の方々が受付を済ませてくれて、これまたスムーズにゼッケンや計測チップの配布が出来ました。
各々、8時半のスタートへ向けて食事やバイクの準備に着替えやゼッケンの取り付けなど、わいわいと楽しく会話しながら
準備が整っていきます。
そして我がチームもメンバーが揃い、作戦会議になりました。
今回のレースのコンセプト(勝ちに行くという事)を伝え、交代の流れを伝えました。
集団に乗っていられるなら、出来るだけ乗っていた方が独走するよりも楽な場合が多いです。
メンバーはみんな集団に乗れる力がありますから、約1時間集団に乗り続けて集団から抜け出してピットイン。
交代したらピットアウトと同時に集団に戻ると言う交代回数を減らす作戦。
集団を抜け出すのにはかなり脚を使います。その回数を減らすための作戦でした。
次に走る順番。これはジャンケンで(笑
もちろん勝った者から1走目、2走目と決めました(笑


スタートは位置取りが上手でスプリント力のあるH野さん。
2時間ソロや4時間ソロの経験が豊富なので、レース序盤はこれで安心。
常勝チームのスタートは都合で午前中しか走れないという最強トライアスリートT橋さん。
なんとなく、序盤から波乱がありそうな予感がしたのでH野さんに伝えておきました。
そしていよいよスタート!
H野さんは問題なく集団中盤に位置取りしていて良い感じ。
安心して観戦していると、徐々に集団が小さくなってきてる感じが。
そして40分ほど経過でH野さんから交代のサインが。
早めの交代にメカトラか調子が悪いのか心配して待っていると、戻ってきたH野さんに変わって
M井さんが勢いよくスタートしていきました。
H野さんはかなり息切れをしていて辛そう。話を聞くと集団をコントロールしているマトリックスとシエルボのプロ選手数名が
集団のペースを上げ下げして集団を小さく分断している動きがあったそう。
中切れが頻発してそれを埋める作業に終止させられて、交代に戻ってきたそうでした。
なんと、意外なプロ選手という敵が現れてしまい、さっそく波乱の展開になりました。
M井さんも外から見ていると順調そうに走っていましたが、みるみる集団は小さくなっていってました。
気付くと常勝チームの選手が集団から消えていました。まだスタートしてから1時間くらいしか経っていないのに。
まさかと思ってコースを走る選手を観察していると、集団から離れて走る選手の中に独走で飛び抜けて速い選手が一人。
マークすべき常勝チームのT橋選手です。
後でM井さんに聞いた話だと、一人でピューと加速して行ったからピットに入るのかもと思ったらしいです。
ピットに入るための加速に見える感じで、抜け出したのかもしれません。どちらにしても逃したくない!
コース上では4時間の大きな集団に、3分先にスタートした7時間の小さな集団が追いつこうとしている異様な展開。
その差は約2分少々。T橋選手は既に4時間と7時間の集団のちょうど間くらいを走っていました。
このままだとT橋選手が4時間の集団に追いついてしまい、追いつくのが難しい状況になりそうでした。
そこで作戦を変更。次走のY城さんと僕で7時間の集団から単走ジャンプアップ作戦。
7時間の集団の方が明らかにペースが早く、おまけにみるみるリストラされて小さくなっている様子。
7時間の集団はいずれ崩壊して4時間の集団へ追いつく事も出来ないと予想しました。
ここで一気に4時間の集団へジャンプすれば、他のチームへのアドバンテージも獲れるし常勝チームを逃さないでレースを展開できるのではないか。
そんな話をまとめていた矢先でした、M井さんが落車してピットへ戻ってきたのです。
怪我もしていて出血もありました。バイクも故障してるかもしれません。
スタートしたY城さんは7時間の集団へ戻るため独走で耐えているはず。
あまり時間に余裕はないので、すぐにM井さんのバイクのチェックをしました。
リアメカハンガーが少し曲がりバーテープが破れてしまっていましたが、幸いにもホイールやフレームの曲がりもなく走れる状態。
後は、M井さんのモチベーションと怪我が心配でした。
Y城さんがキツイ独走から帰ってくると、僕もすぐにスタート。
こう言うシチュエーションは頭に血が登る。熱くなっちゃって踏み過ぎて、オーバートルクとガチャガチャしたヘタッピーなペダリングになりやすい。
意外に冷静でした。1周目は平均263w(4.5倍)で突っ込みすぎて無い感じ。
2周目と3周目は少しアゲる気持ちで踏んで、ave281wと278w。
きつく感じ始める4周目と5周目はどちらも267w。
独走5周の平均ラップは5分33秒。ほぼ予定通りに刻めました。
5周目のピット前で交代の合図を出して帰還。
またH野さんにお願いして、M井さんの様子伺いに。
流石、M井さんはアクシデントのショックは受けているようでも、心は折れてる様子は感じませんでした。
力強く走れます!と言って下さり、僕もなんだか燃えてきました。
レースはまだ2時間半位しか経っていなく、独走の常勝チームも交代したフレッシュな選手が(これまた速い方)4時間集団に追いつく所。
こちらは7時間の集団が崩壊して良いペースで走る集団が全く存在しなくて、独走状態が続く厳しい時間帯。
2時間経過の順位では3位に着けるも、後ろは4位と5位が同一周回で気を抜けないし2位とは1分15秒の差がついていました。
このタイム差も3時間半を経過する頃にはH野さんとM井さんの強力な走りでほぼ詰まりました。
4時間の終了に向けてピット封鎖になる前にY城さんに交代。
Y城さんはピットが塞がっている間、2位に追いつくことに成功。
その間に1位はT橋さんが抜けた後も4時間の集団へ追いつきさらに集団を牽引するほどの力走。
1位と2位争いの差はこの時点で4分にもなっていました。
4時間が終了しピットが解放されると、Y城さんに代わって僕が2回目のスタート切りました。
ピットを出るとすぐに2位を争うチームを見つけ、しばらく付かせてもらいます。
そして「協力して1位を追いましょう」と声をかけました。
ここで協調体制をとって1位に追いつかなければ、勝負になりませんから。
そのまま3周ほど二人で走り、併走するバイクからは1位からと2分40秒と聞かされます。
1位は、4時間の集団が無くなり完全に独走状態。絶対今が一番きつい時に違いない。
いける気がしました。協調していた2位争いのチームはピットに入ると言うので、別れ際に「次の人にも協力しようと伝えておいて!」
と言っておくと、ちゃんと次走の選手も協力してくれました。
そうこなくっちゃ!このチームもこのまま2位争いに甘んじるつもりはないようでした。
彼らも流石にかなり剛脚ぞろい。その後2周で僕も限界を感じてピットに入りました。この時点で1位まで2分でした。
H野さんにも強調体制を伝えて交代。
ただ、2位争いのチームは5名で回しているのに対し、こちらは4名。
疲労度も徐々に違ってきていて我がチームは千切れてしまいました。
でも、やっと差が詰まってきたチャンスを諦めるわけにはいきません。
その間にトロバラや2時間ロードレースがスタートし、またコース上には速く大きな集団が出来上がっていました。
この集団に乗れれば、良い展開ができるかもしれません。
でも、現実には常にコースの反対側を走っている状況。そして1位はその集団にしっかり乗ることが出来てペースアップに成功していました。
運にも見放された感じがしました。
M井さんとY城さんがこのきつい局面でものすごい独走を見せてくれて、一旦1分ほど離れてしまった2位のチームに
なんと追いついてくれました。
この時6時間が経過。2位3位ともにほぼ同タイムの63周を走っていました。1位は2時間ロードのハイペースに乗って約5分も前にいました。
最後の僕の出番でした。ピットアウトすると2位とどこかのチームが(かなり速い方)パックで走っているのを見つけました。
まだ足掻くつもりでいたので、もちろん協調を宣言しペースを上げていきます。
2位にくっついているバイクからは1位から5分差と聞かされ、あと一時間やれるところまで足掻くと決めました。
まもなく2位争いのチームが千切れて別の速い方と二人になると、バイクから3位が15秒後ろだと伝えられました。
どうせなら、このまま千切り捨てて集団からも逃げ切るつもりでペダルを踏みました。
3周ほど走ると協調していた選手はピットに入り、ここからは独走。後ろには2時間ロードの集団に付けるバイクのライトが見えています。
あの集団には1位と3位がいるだろう。そう考えながらそのまま1周。振り返るともう吸収間近でした。
吸収。
これで完全に2位争いしかなくなりました。この大きな集団の中に協調していた2位争いのチームが潜んでいる事は明白。
そこで、1位を見つけ徹底マークすることにしました。
7時間チームの中で確実に一番速いのは1位のチーム。
このチームにくっついていれば良い。プロ選手の再三の振るいに何度も千切れそうになりながら、もう根性でした(笑
食らいついては離されて、それでも1位の背中を睨み続けて。
残り10分になる頃、鋭い加速で1位が飛び出しました。
僕もくっついて集団を抜け出します。どうやらピット交代のようでした。
集団の中には7時間チームの順位に関わるチームは僕の他に3位のチームしかいないはず。
後ろは誰も付いて来ていません。このタイミングでスプリントのあるH野さんに交代して集団に戻れれば
脚を消耗した3位は交代できないままでスプリント合戦。
その時はそんな計算なんか出来ませんでしたが、なんとなくここは着いていかないといけない気がして(笑
ピット交代の合図を出してなかったので「戻ってきた!」「合図出しましょうよw」など言われつつ。
H野さんに後はお任せしました。
ちゃんと集団に、それも好位置につけてみせる所は流石H野さん。
あとは出たとこ勝負。
みんなでゴール前へ移動して最後の応援です。
バイクのライトの光が見え、集団が戻ってきます。
まず、2時間ロードで逃げてた選手がゴールに飛び込んできました。
その後集団の前の方にダックスジャージを発見!
力いっぱいH野さんを応援しました。スプリントをかけるH野さんがゴールする真後ろで2位争いをしたチームの選手がハンドルを叩きました。
メンバーと目一杯喜び、H野さんに賞賛を送りました。
3位との差は0.3秒差でした。
1位はその後ろで安全にゴールを決め、75周を走り完全優勝。
僕らのチームは74周を走り、表彰台を決めました。
総合順位でも3位に入り、最高に嬉しかったです。
この3人のメンバーと走れて、とても楽しかったです。
出し切れました。1位にはまだまだ簡単に手は届かないけど、目指し甲斐も感じることができました。
たぶん、またメンバーを募って打倒常勝チーム!と言い出すと思います。
それはミッドナイトか秋の耐久か、来年なのか・・・
参加された皆様、怪我をしてしまった方、一緒に走ってくれたチームメンバー
大会関係者スタッフ様
本当にありがとうございました。
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