ミッドナイトエンデューロレポート

さて、やっとレポートを書く時間が出来たので。
ミッドナイトエンデューロ。今年も10時間戦ってきた!
今回の目標はてっぺん!春の耐久レースのメンバーに新戦力2名を加えた精鋭で
最強チームに挑んだ。
例年通り午後から集合して、暑い中バイクのや荷物の積み込みを済ませ岡山国際サーキットへ出発。
到着と同時にダックスメンバー全員で拠点の設営をスムースに済ませ、スタート時刻の午後8時を待つ。
春の耐久では、最強チームの圧倒的な独走力と集団を使わない戦術やメンタルとフィジカルの強さに面食らった感じだったが、
今回は僕らも一味違います。相手のチームがかなり早い時間帯に独走状態に持ち込むことは予想していたので、
それまではスタートから集団内で相手チームを徹底マーク。相手チームの逃げにくっついて一緒に集団を抜け出し
あとはタイマン勝負。といった具合。
スタート前に戦術と細かい動き方、合図やピットの位置、一人あたりの周回数や注意事項を話し合い、しっかりとミーティング。
スタートはおそらくこのチームで一番フィジカルの強い森井さんにお願いし、相手チームを絶対に逃さない作戦。
2番手は福島さん、星野さん、名越、僕、山城さんと続くオーダー。
だいたい30~40分。6~7周ほど走って交代の予定だった。
そして、いよいよスタート時刻。作戦通り相手チームの後ろに着けて順調なスタートを切る森井さん。
集団の前方に位置して危険を回避しつつ安定した走り。
そして相手チームのピット交代に合わせて森井さんも戻ってきて、福島さんのスタート。
ディスクホイールを唸らせて疾走する相手チームにくっついて福島さんもピットアウトしていった。
福島さん2周目。なんとスタートから40分も経ってないのにすでに相手チームとランデブー状態!
めちゃくちゃ早い時間帯からタイマン勝負となってしまった。
それでも福島さんは流石にきっちりマークして相手を逃がさない。
そこからは、2チームに他のチームがくっついたり千切れたりしながら、周回をこなしていく。
相手は最強チーム。一人一人がとてつもなく強いので、こちらのメンバーもさすがに我慢比べが徐々に堪えてくる。
ピット交代は相手チームとは1周か2周ほどタイミングがずれていた。
そこで福島さんが相手チームがピット交代するタイミングで、合図なしでも帰ってきて交代にタイミングを合わせていこうと提案。
いつ帰ってきても大丈夫なように待っている予定だったのに、応援とレースの状況確認に夢中でピットを離れているうちに福島さんが帰還してしまう。
慌てて次走の星野さんにレッグバンドを巻いているとき、相手チームがすごい勢いでピットアウトしていく。
星野さんもすぐにスタートするが、星野さんのスピードをもってしても1周周る頃には26秒くらいの差になってしまっていた。やはり独走力がすごい。
ここで、急きょ作戦変更。次走の名越に1周だけ目いっぱい飛ばしてもらい差を詰め、その後僕が追い付く作戦。
タイミングも4時間耐久の終わりに向けたピット封鎖が絡んでくる時間帯。
相手チームがそのまま交代しなければ追いつきやすい。
星野さんが帰ってきてすぐに名越が発射していく。相手チームとはここで42秒の差。
名越が全力で走り、このLAPが5分18秒で帰ってきた。相手チームは5分32秒。14秒詰めてくれた。
ピット交代のロスもあるので、あと約30秒の差。相手チームはピット封鎖前で交代していない様子。いける。
僕の2回目のスタート。一気に追いつくようなアゲアゲな走りは出来るだけしないでイーブンペースで追う。
1周目5分34秒 相手チームは5分48秒   あと16秒差。もうずーっとコーナーで見えているロックオン状態。
相手チームは交代していないので徐々にペースが落ち気味の感じ。
2周目5分38秒 相手チームは5分43秒   あと10秒差。ほぼ捕まえた。ホームストレート前でそ~っと後ろに張り付く。
すぐ気づかれる(笑)
3周目5分29秒 速い人が何人かくっ付いてきて5人ほどの小集団を形成。
出来るだけ前を引きすぎないように脚を休めながら周回をこなす。
4周目はピット封鎖が解け、相手チームがピット交代に向かう加速に乗っかって僕もピットイン。5分34秒。
次走の山城さんにお願いした。
これでなんとかミスを帳消しでレースは振り出しに戻ったかと思っていた。
山城さんに巻いた計測チップが緩かった。なんとそれが走行中に落ちてしまう。
すぐに気付いた山城さんは急いで戻って探した。バイクが丁度来てくれてライトで照らしてくれたところに奇跡的に計測チップが落ちているのを見つける。
すぐにレース復帰する山城さん。そのころメンバーみんなはそんなトラブルも知る由もない。
1周回ると山城さんが相手チームから離れていた。そんなに脚にキテるのか?強い山城さんがそんなはずは。何かメカトラだろうか?心配をよそに
遅れを取り戻そうと激走する山城さん。
この時1分2秒の差がついていた。その後、5分29秒、5分43秒と力走するも、相手チームも5分38秒(50秒差)、ここでピット交代5分29秒(また1分数秒の差)
と、一進一退。走力はこの時間帯では負けていないが、僕らのチームが遅れたと見るや2周全力で交代するスタイルに作戦変更して差を広げようとしてくる相手チーム。
きつい。ここからが究極の我慢比べだった。
5時間経過54周回を走ったところで1分30秒ほどの差になり、6時間経過では2分30秒ほどの差になった。
じわじわと離されていく感じ。春の耐久では相手チームも後半に疲れが見え、6分を超えるLAPもちらほら見えていたのを思い出す。
粘れば、チャンスが来るはず。コース上は10時間のソロやチームが作る小集団が何個か存在していて、それに乗っちゃえばどんなに楽だろうと頭をよぎる。
でも、乗ればスピードがわずかに落ちて遅れてしまう。相手チームもそれは分かっているのでリードしていながらも集団には絶対に乗らない構え。
ザ・ガマンって昔のテレビ番組を思い出してしまった。(古)
7時間経過で3分ほどの差までひらいた。75周回を走っている。そういえば春の7時間耐久は74周したっけな・・・超えてるやん。
8時間経過。差は縮まるどころか3分55秒までひろがった。絶望的だが、レースは何があるかわからない。相手チームのトラブルを願っていたわけじゃないが、
何か起こった時にチャンスを物にするためには最後まで全力を尽くすことが大切だった。もちろん、わがチームにこれ以上のトラブルが起こらないと決まっているわけでもない。
何が何でも周回遅れにだけはなりたくなかった。
実はすでに約4分差で追いかけているというよりも、約1分50秒くらいで周回遅れにならないように逃げているといった構図。
僕らが95周まわったところで、時計は9時間と4分51秒。
相手チームはわずか後ろで96周を走り終え、9時間と5分19秒。その差ついに30秒弱になった。あと1時間。このままだと周回遅れは確定だった。
ここからのわがチームメンバーの走りは相当なものだった。
疲れ切った所から全員5分半ばで帰ってくる。後ろから迫る最強チームに追いつかれまいと必死だった。
10時間経過。105周回。
ゴールを務めた名越をみんなで迎え、それぞれ健闘をたたえて握手。みんな凄かった!
諦めないで走ってくれた。だから僕も諦めないで最後まで全力で走れた。ありがとうございました。
相手チームは106周回を回った。
完敗だった。
ミスやトラブルがなければということも一つの要因だと思う。でも、それも実力。
チームワークや意思の疎通、トラブルが起きないように走る技術や対策もそのチームの実力だと思う。
最強チームは5人の予定が一人来られなくて、4人だったと後で聞いた。メンバーの都合が合わなくなってしまうこともチームの実力。飛躍しすぎかな?
僕らには相手チームに少しずつ足りないものがあったんだと思う。追いつかれなかった事はとても誇りに思うし、2位という結果にも今回は満足しているが、
やっぱり勝ちたい。
フィジカルもメンタルもチームワークも戦術もすべて進化して、次こそは勝つ!
チームダックスは他にも入賞多数。素晴らしいレースになった。
参加された皆さん、大会スタッフ関係者の方々、一緒に戦ってくれたチームメンバーのみんな
ありがとうございました。お疲れ様でした。
また次回、リベンジするときはまたお力を貸していただきたいと思います。よろしくお願いします!
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2件のコメント

  1. 初めまして!のざきで一走を務めたものです。たまたまブログを見つけたのでコメントさせて頂きました。
    いやー半端なく辛いレースでした、ホントに(=_=)
    僕たちもいつ追いつかれるか分からない状況で一心不乱に逃げまくりましたが、バンドのアクシデントが無かったら最後の最後まで分からなかったでしょうね。
    終わった後は『もう耐久レースはいいやw』とみんなで声を揃えてしまいましたが、来年もガチンコ勝負やりましょ~!

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