第7回晴れの国おかやま7時間エンデューロ参戦!

今年も晴れの国おかやま7時間耐久レースに参加してきた。
前日のゲリラ豪雨のような天気に不安だったが、当日は良い天気で風も弱く気持ちよくレースが出来た。
前回大会で一番悔しい思いをした雪辱を晴らすために、
メンバーの人数は4人と少ないながら、勝利だけを目指す志を一つにした精鋭のみ。
対して今年は強豪ひしめく7時間エンデューロのチームカテゴリー。
チームノザキを筆頭に、Paradiso+SAUCE、エキップティラン、ちゅう吉、ハンマーヘッド。(敬称略)
他にも数チーム強力なチームが揃った。群雄割拠とはこの事だ。
僕の機材は愛車のS-WORKS Venge(2012)ホイールはMAVIC COSMIC PRO CARBON SL C ヘルメットにOGK AERO R1 で勝ちをもぎ取る。
スタートはエースのイノウエ君。1時間ほど走ってきますと快活に出て行ったが、今年は舗装が綺麗になったばかりで風もなく
マトリックスのペーシングも明らかに速い。LAPCLIPで確認すると5分一桁がずっと続いている状況。
それでも丁度1時間で帰ってきたイノウエ君はそれほどキツクなさそうだった。流石。
僕の1回目のターン。同じようにアタックなどなければ1時間ほどと、次走のモリイさんに伝えてスタート。
ピットアウトして先頭集団に近づくとマトリックスの選手が「交代の選手?入っていいよ~」とスムーズに入れてくれる。
5分7秒、3秒、3秒、5秒・・・とずっと一桁。アベレージも43キロと速い。けど、鈴鹿の国際ロードほどじゃない。
コースに出てみるとやや風があり、登り基調の方向に追い風で下り基調のバックストレートが向かい風だった。
集団内は比較的安定していて、一人二人と危なっかしい選手が確認できる。
常に10番内に位置するようにして、時折ローテも入った。
ライバルチームのゼッケンとユニフォームを確認していくとしっかり集団内に位置していた。100番、55番、80番、102番、98番・・・ま、走ってると忘れてしまうかも
8周まで5分一桁で回り、サイコンの時計を確認しながら交代の時を待っていると、
9周目のバックストレート入り口のコーナー中に前前走者が突然落車!
ウェアポケットからか色んなものが路面に散らばる。
「らくしゃ~~~!!」と声が飛び交う中、僕は散らばった物を避けつつ右へ膨らむ。
視界の左でティランのジャージがスルスルとインを突いて前に離れる集団を追っていった。
その前で集団は後方を確認してアゲたのが見えた。
やっべ!やらかした!さっき不安のある動きの選手をチェックしてたのにその後ろへ番手してしまうミス。
向かい風のバックストレートを猛追開始。なんとしてもブリッジかけんと。差は100mくらいか。
一人追う選手がいたのでその後ろでスリップに入りつつローテを回そうとするもいまいちペースが遅い。仕方なく自分でアゲる。
後ろにParadiso+SAUCEのJUN君が付いてくれて、ローテに入ってくれた。さらにノザキのタカハシさんも加わった。
と言うより、タカハシさんの牽きがすさまじい。速すぎて前に出れない。みるみる集団の差が縮まる。
ホームストレートで交代の合図を出して、10周目の最後にようやく追いついた。JUN君と二人で交代に入る。
ピットでモリイさんに代わると、コース上の集団はまたアゲた。
Paradiso+SAUCEからはクエダさんが出てきて、モリイさんと二人で約15秒差を追う展開に。
集団にはティラン、ノザキ、ちゅう吉、マトリックスがいて4分49秒まで上がっていた模様。
モリイさんとクエダさんは二人でよく耐えてくれた。なんとか追いついて、かなり脚を使ったモリイさんが交代。
次はフジイさん。今回ギリギリでチームに参加表明してくれたお陰で4時間から7時間へエントリーを変更して挑戦できる事になった。
その1周目、フジイさんはなんとティランと二人で抜け出して帰ってきた!
このアタックは吸収されてしまったが、他のチームはこれでダメージがあったはず。ちゅう吉は千切れた様だった。
帰還したフジイさんは「ちょっと攻撃してみましたが無理でした~」と(笑)頼りになりすぎる。
勢いよくイノウエ君が出ていき30分ほど走ったら僕の2回目のターン。4時間終了のピット封鎖前に僕がモリイさんに交代する予定だ。
イノウエ君はやっぱり強い。強豪ティランとも互角の走りだった。数周走って気が付けばParadiso+SAUCEが千切れ、さらにノザキも千切れた。
僕の2回目のターンは4時間の終了間際で何か起こった場合の対処が重要だった。
一番ワチャワチャしていつのまにか逃げられてた去年の展開は絶対にさせない。
マトリックスが3人と、ティラン、ダックス、他数名のトレインは人数は減ったが5分15秒前後で進んでいった。
2周回った時にティランが交代に入る。次に出てきたティランの若い選手がまた集団へ戻り、僕は5周走って封鎖ギリギリのタイミングでモリイさんへ交代できた。
モリイさんは封鎖の間25分間は走らないといけない。
マトリックスもローテに入らなくなり、ほぼ二人で走る中ティランの若い選手は封鎖前に交代できなかったためにその間10周近く走ったはず。
モリイさんのターン6~7周目でティランが失速し始めたタイミングでモリイさんがアタックをかけた。
差が開いた事はLAPCLIPで確認していた。3位のノザキもまだ油断出来ない差だし、後3時間弱ある事、
2時間ソロがスタートすると状況が一変する可能性もある事から様子を見るのか攻めるか迷いつつ、攻める事を決めた!
フジイさんに「2周交代でほぼ全力で差を付けましょう」と伝え、モリイさんが47秒の差をつけて帰還。流石!
フジイさんは1周目でこれを1分まで伸ばし、2周目で58秒に縮められる。
帰ってきたフジイさんは身体が可哀そうなほど追い込んだ様子だった。フジイさんのLAPは5分26秒と5分27秒!驚異的だ。
次走のイノウエ君も2周MAXで走ってもらう。イノウエ君も5分25秒、5分12秒とさらにとんでもないパフォーマンスを魅せる。
一方ティランも流石の走りで差が1分以上開かない。
ここで、モリイさんと協議の結果1周MAX作戦に入ることに。維持できる速度が限界に近い展開なので、交代ロスを差し引いても1周のタイムを短縮する方が速いはず。
僕の3回目のターンは個人TT1周。5分33秒。かなり脚にきてて思うように走れなかった。
モリイさんが5分27秒、フジイさんが5分20秒と繋ぐ。
ティランはまだ50秒ほどに留まっている。強い。
攻撃の手は緩めれない、究極の我慢比べ状態。一番えらい展開だ。
イノウエ君のターンで奇跡が!2時間ソロがスタートし集団に乗る事に成功した!
これは決まりか?!と一瞬浮かれたが、集団の速度がまだマッタリしていて思ったよりティランとの差は開かず。
それどころか47秒まで縮まってきた。2時間の集団を使うか、ソロTTで差を広げるか。ここもターニングポイントだった。
イノウエ君が2周で帰還すると、同じ集団にいたParadiso+SAUCEも協調してくれる事になっていて(彼らにとっても3位ノザキとの勝負所だった)
僕の4回目のターンで一緒に集団へ復帰した。集団からは選手が一人少し抜け出ていたので、後ろの集団ではなく抜け出た選手へ合流。
そうすれば後ろの集団は逃がすまいと活性化するはずで、速度も上がる。
もちろんローテもガンガン回す。出来るだけ集団をアゲてソロTTするよりも楽にティランとの差を作りたかった。
1周で交代に入ったが、5分9秒。差は1分24秒に開いた!
ここを境にティランの心が折れるまでひたすら集団を活性化!徐々に差は開き、6時間で70周を走る頃には3分50秒の差がついていた。
後1時間でこの差はかなり厳しい。ここからのチームオーダーは落車に気を付けて安全に逃げ切る。
一緒に集団を活性化させていたParadiso+SAUCEとティランの差はこの時1分25秒にまで迫っていた。
ここで、彼らに協調してティランに追いつく作戦に。勝ちが決まって気が緩むと不意の事故も考えられる。
新たに目標を設定することで最後まで集中できた。
残念ながら16秒差でティランに追いつくことはできず、Paradiso+SAUCEは3位だった。
僕らは挑戦開始から4年越しの(春耐久、夏のミッドナイト、秋耐久含め)悲願の優勝を手に入れられて最高の結果となった。
7時間で79周は実に292kmの距離を走ったことになり、その平均速度は41.76km/hと驚きの速度だった。
これも自分たちだけでは達成できなかった事で、ライバルとなったチームの存在、ダックスメンバーの応援があり、一緒に戦ったメンバーの力の賜物なのは間違いがない。
MAVIC COSMIC PRO CARBON SL Cも素晴らしかった。強めの横風にも煽られることなく安定した走りが出来た。
OGK AERO R1は非常に軽く、イベードと感覚的にそん色ないほど空力も良く感じた。
最後に、大会運営スタッフの方々、参加された方々お疲れ様でした。
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