左がフィット前 右がフィット後
この日2年ぶり2回目のフィッティングを受けていただいたお客様は、バイクとシューズの変更で
バイクと身体の不一致を感じていらっしゃいました。
快適に速く走れ、ロングライドでも痛みのないフィッティングをテーマとしました。
アセスメントで骨格構造と柔軟性、筋肉の発達度などの特徴を記録し、ローラー台にセットしたバイクに跨ってもらいます。
サドルに関しては痛くなることもあるが不満なく使える状況だそうで、ペダリング時の骨盤のローリングも無く、安定していました。
膝角度は左右差はないが共に45度付近と深い曲がり角度があり、
膝の前後位置はクランク先端よりも15mm程度とやや前側に寄りすぎている様子でした。
クリート位置を確認すると前すぎるので、調整して再度乗車。膝角度と前後位置はやや改善されましたが、
サドルを上げて少し後退させる事で、膝角度左右30度、前後位置も適正になりました。
本人も問題なくペダリングできている様子でした。
ただ、ハンドルの落差が増えて上半身の前傾も増え、骨盤の前傾も増えた事で圧迫を受ける部分が変化し痛くなる懸念が出てきました。
パワーARCサドルなどいろいろ試してもらって、パワーエキスパート143が一番感触が良かった様子でした。
左がPOWERサドル 右はPOWER ARCサドル
パワーエキスパートサドル平面的な座面によって骨盤のローリングが抑えられ、圧迫を防ぐ大きめのホールが座骨をしっかり支えるので痛みも出にくいのが特徴です。
感触は良かったのですが、今のサドルをもっと試してみてからサドルの交換を考えたいというご要望で、
今回は元のサドルを2度前下がりにセット。すこし改善が見られたのでそのままフィットを進めました。
次にハンドル位置は、RETULステムでペダリングしながら変化を感じてもらいました。
ペダリングパワーの反発力と体幹で上半身がフローティング出来るように、ペダルへ体重をかけて上手くパワーを伝達できるように。
最終的には元のステム長と角度を好まれましたが、フィット目的やライドスタイルからもう少し時間や距離の長い場合の
体幹の疲労度も考慮が必要でした。相談の結果、ステムは上向きとして長さは変えずステム取付位置を少し下げてセット。
ハンドルの角度も少ししゃくって手首の角度に無理のないセッティングをしました。
膝のペダリング軌道は既に使用中のBGフットベッドで良いストロークには一見見える状況です。
右は僅かな外反膝軌道。左が少し外反膝軌道を描くので、左右共に内反シムをシューズ内に挿入してみると、
改善が見られてペダリングも安定しました。
本人も「踏む面が広くなった感触」との事で感触は良い様子です。
クリートがバックしたことで、つま先のシューズ内のきつさは気にならなくなっていた様でしたが、
シムを入れたことでややきつくなってしまうみたいでした。
シューズとの相性もあります。
BGフットベッドの厚みを考慮するなら、シューズ選びの際にBGフットベッドや内反シムを入れて試着する事もとても重要ですね。
短時間のライドや効率の良いパワー伝達を重視する時は内反シムを挿入して乗るのが良いでしょうし、
ロングライドなど長時間のらいどであればシムを抜いて走る事も有効かもしれません。
場合によってシューズとクリートの間に取り付けるクリートウェッジを使用するのも良いかもしれません。
フォローフィットで補完する事としました。
お客様からは「いろいろ変えて頂いてペダリングもしやすくなりました。これから走ってみるのが楽しみです。」
と言っていただけて良いフィットが出来たのではないでしょうか。
Bodygeometry FITは痛みや不快感、自転車との不一致感や運動のし難さなどを感じている方に特におすすめです。
もちろん、よりパフォーマンスを上げたいとか、ポジションを確認したいなどの方にもおすすめのフィッティングサービスとなります。
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