今回の自転車はアルプス ワールドローバーです。
バックは古典的なアルプスオリジナルサイドバック2つとフロントバック。
右サイドの上にテントと小さなザック、左サイドの上にはウエストポーチに入れた洗面用具を積みます。サドルバックには輪行袋と小物、フロントバックにはカメラ一式と地図等が入っています。サイドバックの中身は寝袋、エアマット、雨具、着替え、ガスコンロ、コッヘル、シェラカップ、文庫本、食糧、酒等々が詰まっています。
荷物をいかに減らすか、という命題は機動力アップにつながるのでとても重要です。あれやこれやと持っていくのは良くありません。何が必要か?という部分はもう慣れているのでほとんど迷いませんが、どれだけ持っていくかというのは毎回迷います。着替えの量や防寒対策の有無、自炊の割合によってガスボンベの数も決まります。そしてカメラのレンズに読書用の文庫本…。ああどうしよう。
もう社会人だし着の身着のままは良くないかなあ?と以前に比べシャツの量が増え、標高1900mまで上るのでもしかしたらと薄手のフリースもいれて、山で使うかもと望遠ズームも積み、もしなくなったらどうしょうもないとガスボンベも2つ。テントの夜は暇なので本も必要と文庫本が計5冊。こうしてロードバイクとは対極の超重量級の旅自転車が出来上がっていくのです。
使ったものもありますが結局使わなかったものもあります。それは経験として次につなげていきます。
そして、こうして書くとなんかおかしいのですが軽量化にも気を使っています。寝袋は夏用のダウンだしテントも山岳用のコンパクトなもの。マットも雨具も小さく折りたためます。文庫本はカバーを外してるし。
まあ気持ちの問題ですかね。
さて8月13日、岡山発7時49分の新幹線に乗るので出発の約1時間前に駅に到着。落ち着いて輪行開始。
フロントフォークを前輪を付けたまま抜くのでロードバイクより小さくまとまります。でもフェンダーを外したりサイドバックを外したりと少しだけ時間と手間がかかります。
約20分で輪行完了。岡山駅はバリアフリーになり輪行も楽になりました。エレベーターで2階へ。新幹線に乗るなら改札が近い東口、在来線なら西口で輪行してもよいでしょう。朝食を買い込み改札を通ります。自動改札は狭いので端の駅員のいる広いところを通ります。
難関は新幹線のホームが果てしなく長いことです。エスカレータで上ると目の前はグリーン車の乗車口。指定席さらに自由席ははるか彼方です。このことをふまえて余裕を持って輪行しましょう。
指定席を予約する際、自転車が積みやすいように進行方向に向かって車両の一番後ろを取ってもらいます。座席の後ろに輪行袋がちょうど収まるからです。ですが今後はホームに上がってなるべく歩かなくてもよい車両を指定して指定券を予約してみようと思います。果たして受け入れてもらえるのでしょうか?
9時29分名古屋着、10時ちょうどの長野行特急しなのに乗り換えです。ここでもホームを延々歩く羽目になりました。まず輪行で疲労するのが旅の初日のよくある光景です。
なお、インターネットで検索するともっと乗り継ぎ時間の短い便が表示されます。ですが重い荷物を持っての乗り継ぎは大変です。余裕をもった計画を立てましょう。
10時48分、岐阜県中津川駅着。標高は約300mなので岡山よりはやや涼しいですが自転車を組み立てていると汗が噴き出してきます。天気は曇りです。
これから馬籠、峠を越えて妻籠と進んでいくのですがどこを通るか?地図は昭文社のツーリングマップルを持っているのですがいまいちどの道がいいのが分かりません。そういう時は歴史に答えを求めます。旧中山道を辿ってみようと思います。そこで自転車を組み立てた後駅前にある観光案内所を尋ねました。
中山道は江戸を起点とする五街道(東海道、中山道、甲州街道、日光街道、奥州街道)の1つで、東海道とともに江戸から京都を結ぶ重要な街道でした。
観光案内所で「旧中山道を辿って馬籠まで行きたいのですが?」と尋ねるといくつか地図を持ってきてくれました。イラストの地図で見どころの解説も載っています。「自転車で入れないところはありますか?」と聞くと特にはないとのことで乗って行けるかは別にして自転車で入ってはいけないところはないようです。
この中津川にも古い街並みが残っているようなのでまずそこらあたりを散策してみようと思います。やっと出発です。
その3へつづく