2004 ツール観戦記 その15 第10ステージ

2004.7.14 10e etape Limoges~Saint Flour 237km
 今日はフランス革命記念日です。フランス人が張り切る日です。そして今回初めて自転車で観戦ポイントへ向かう日でもあります。
 行くのは173.5㎞地点の一級山岳Col du Pas de Peyrol 1588mです。今ツール初の山岳ステージでどんな展開になるのか楽しみです。そして個人的には初めてのフランス中央山塊なのでそれも楽しみでした。
走ったコースはこちら


自転車ルート 715586 – powered by Bikemap 

車を置いて出発さあ行こう
 肌寒い朝、震えながら朝食を食べて9時過ぎに出発。まず車で中腹まで上ります。
 今回目指すCol du Pas de Peyrolは峠が三差路になっていて選手はD680を西から東へ走ります。で、僕らは南ルートから峠を目指すことにしました。D17という地方道を走り道路が閉鎖される最後の村まで車で行きそこで自転車を下して峠へ上ります。山岳コースは前日、もしくは早朝にコースが閉鎖されるので峠へ近付くには自転車か徒歩になります。
 泊まっていたキャンプ場のインフォメーションに峠周辺の規制状況や各村の駐車スペースのキャパなどが書いてある地図があったのでもらっておきました。最後の村には200台のスペースがあるようなのですがすでにほとんど埋まっているようなので少し戻った道端に駐車、自転車を降ろして支度します。
 その間にも徒歩で自転車でたくさんの人が峠を目指していきます。徒歩だと約3時間だそうです。約11㎞、標高差680mの道のりです。


上るサイクリストのための標識
 村を抜けるとバリケードがあり車は入ってこれません。ここからは歩きと自転車のみの世界です。勾配はきつくないのですが久しぶりの自転車なのでちょっとしんどいです。眺めの良いところでは休みつつゆっくり上っていきます。途中にサイクリスト用の標識がありました。後6km、平均勾配は5.96%だそうです。
上って来た谷を見下ろす
 やがて上って来た谷が眼下に広がります。穏やかな曲線の美しい谷です。
あと少し急勾配
 上るにつれ黒い岩肌が露出した荒々しい地形も現れます。手前の鞍部Col de Redondet 1531mを回り込むとコースになっている急こう配の道が山肌に見えてきました。天に続くかのような道が斜面を貫いています。上るのはきつそうです。ヘリからの空撮は綺麗だろうなあなんて考えつつ緩やかな下りを走ると目的の峠に着きました。
最前列昼食
 峠には茶屋があり出店もありました。すでにたくさんの人なのですがちょうどフェンスのまん前が空いています。観戦歴の長いkusさんもこんな峠の真上で見ることはないとのこと。峠は混み合うので少し下ってみることが多いのです。ですがここからあと3時間まってもいいか?という事で自転車を置いて居座ることにしました。そう選手がやってくるまでまだ3時間もあるのです。
キャラバンカー待つ
 日本人の姿がちらほら、エタップ・ド・ツールの参加者のようです。一緒にキャラバン隊の通過を見送ります。kusさんはカメラマンが前にくるかもしれないからと望遠レンズを抱えて山へ登って行きました。僕は最前列で待つことにします。確かにカメラマンが多数やってきましたが運良く僕の前には来なかったです。ですがまん前に陣取られたおばあちゃんはカメラマン邪魔よ!どけなさいと文句をぶつけていました。周囲で笑いが起こっていたので結構きつい言葉を使っていたのでしょうね。
ヴィランクが先頭メルクスが二番手
 待って待ってやっと選手がやってきました。先頭はリシャール・ヴィランク!革命記念日に相応しい(まあ過去にはドーピング問題等あったものの)フランスの英雄の先頭通過です。二番手はアクセル・メルクス。
マキュアンのグルペット集団
 10分以上経ってマキュアンが引っ張るグルペット集団が通過。山岳は長く観戦できるのでお得感があります。
下るこの日のキャンプ場
 観戦後車まで戻り今日のゴール、および明日のスタート地点であるSaint-Flourへ向かいました。Saint-Flourのキャンプ場はすでに満員。30㎞ほど南下した町のキャンプ場に泊まりました。
 つづく