ツールテレビ観戦の密かな楽しみ

　ツール・ド・フランスのライブ中継は他のどのレースよりも長いです。前半のゆったりした展開の時は解説＆ゲストのトークや美しいフランスの田園風景を楽しんでいます。
　個人的に楽しみにしているのはヘリからの空撮で捉えられる教会建築の数々です。古城や要塞、修道院などの歴史的建造物もよく出てきますが個人的にはやっぱり教会。
　フランスはどんな小さな村でも必ずといっていいほど教会があります。旅の途中でも機会があれば立ち寄って中を覗いたりもしていました。教会内部の静謐な空気が好きで別にキリスト教徒ではないのですが椅子に腰かけてステンドグラスや祭壇を見ていると心が落ち着きますね。
　教会の様式も建てられた時代や地方によって異なります。多少なりとも知識があれば映像を見る楽しみも広がりますのでちょっと紹介します。

　ややずんぐりむっくりのシンプルな造り。背は低くて窓も小さい。これはロマネスク様式の特徴です。10～12世紀くらい。

　窓が小さいので内部は暗く天井も低いです。

　より高く、天に届くような尖頭。窓も大きく装飾も派手。バラ窓などの大きなステンドグラスも特徴の一つです。パリなどフランス北部でよく見かけるのがゴシック様式です。12～15世紀くらい。

　建築技術の進歩により柱がなくなり天井が異常に高い！パリのノートルダム大聖堂なんかが典型的。

　フランスではあまり見ないのですがアルプスの村でよく見かけるのがバロック、ロココ様式の教会です。とんがり屋根や玉ねぎ状の塔が特徴？18世紀くらいの様式です。

　内部は自然光が取り入れられとても明るく装飾が派手。パステル調の明るい色彩が特徴です。
　かなりざっくりとですがテレビ観戦の参考になれば幸いです。解説陣にも建築や歴史に詳しい人がいたら面白いのになあ。今はダバディさんくらいかな？
　僕はシンプルな造形のロマネスク様式が好きです。いつかフランス中南部やスペイン、カタルーニャ地方の村をサイクリングしたいです。