この週は四国へ行こうと決めていました。どこを走るか?それが問題です。四国に通い始めて19年。全く知らない道というのはなかなか日帰りで行けるところにはなくなってきたので悩みました。地図を開いてあーでもないこーでもないと検討する日々。。これまでに走って気に入っているルートの再訪でも良かったのですが今回は未舗装路に行きたい、走った事のない道を探索したいという思いがあり決めたのが高知県の大豊町から本山町にかけての奥白髪山周辺の林道でした。
事前にルートラボで引いたコースがこちら
地図の上部を横断する道が林道区間です。画面の地図では分かりずらいですが今回引いたルートと交差する形で奥白髪林道と仁尾ヶ内林道が通っています。この周辺の主要な林道はこちらの方で奥白髪山や奥工石山への登山者も利用する道です。僕自身もこのルートは数回走っています。この時期だと峠付近は紅葉が楽しめそうだし快適な林道走行になるのは分かっていたのですが今回は未知のルートへの好奇心の方が勝ってしまいました。
最も気になっていたのが仁尾ヶ内林道の南にある林道です。国土地理院の地形図を見ても昭文社のツーリングマップルを見ても奥白髪林道に繋がっています。が、情報はほとんどなし。自転車で走ったという記録もネット上には見当たりません。そもそも林道であるかどうかもはっきりしないのです。行ってみると舗装されたつまらない道であるかもしれません。いったいどんな道なのか?それを確かめに行こう!という訳です。無事越えられたならこれも未走の竜王林道を下って汗見川渓谷に抜ける予定です。つまり上に載せたルートラボのコースです。
前置きが長くなりましたが出発です。四国に朝早く行こうと思ったら始発のマリンライナーに乗る必要があります。まだ真っ暗な中輪行をして乗り込みました。坂出で高松からやって来た高知行の特急しまんとに乗り継ぎます。早足で階段を上がりホームへ出ると松山行の特急いしづちがちょうど発車するところでした。早足なら何とかこっちにも乗り継げそうです。特急いしづちが出た後に同じホームに特急しまんとがやって来ます。あわてていしづちに乗らないように気をつけなくてはいけません。
7時44分に今回のスタート地点である大杉駅に到着。この駅で降りるのはたぶん初めてです。
山小屋風の駅舎。売店ではパンは買えます(ビールはなかった)。カメラを持ってうろうろしているとバスに轢かれそうになりました。危ない危ない。バスは本山町(早明浦ダムのある町)の中心田井まで行くようです。バスに乗り継いで国道走行をパスするのも楽しそう。浮いた時間は登山に充てるのもいいな。なんて次回の旅への妄想も広がりました。
まずはトンネルを2つ抜けて県道5号線を立川川に沿って北上します。丸石を積み上げた立派な石垣と『泥棒だ』の看板が目を引きます。古そうな看板ですがいつごろ泥棒が入ったのでしょうか?
山深い山村に船?不思議な光景ですが案外高知ではよく見かけるような気もします?柿が干してあるのも良いなあ。
朝のこの時間帯はまだ曇り空でした。立川川の水量は台風の影響かかなり増えているようです。
県道5号線は高知自動車道と並行しています。この橋桁の曲線のフィルムはなかなかカッコいいな。
気温が上がるにつれ雲が晴れて青空が覗きはじめました。
光が射すと川面が本来の輝きを見せ始めます。カメラのカスタムイメージをリバーサルフィルムにするとほぼ見たままの色に写すことが出来ました。
大杉駅から約10キロで県道から外れて今回のメインディッシュの道へと入ります。何の標識もありません。
いったん下って川を古い橋で渡り再び上り返します。ここで標高は350mです。少し行くと廃バスが路肩に佇んでいました。
道はすぐに未舗装路に変わりました。期待通りです。コーナーを曲がると架線集材の現場に出ました。林道に何本か伐採された木が横たわっていたので作業員の方の重機の作業を待って通してもらいました。
自転車を押して通り抜けると架線クレーンのオペレーターのおんちゃんが話しかけてきました。現場には3人の作業員の方がいたのですがそのオペレーターのおんちゃんが1番ベテランのようでした。おんちゃんが言うには「この先に道はない。行っても通り抜けられんぞ!」との事でした。なんですと?!聞くとこの辺りは私有林で上でも作業をしているしゲートもあるので通れないそうなのです。いきなり出鼻をくじかれました。下には何の禁止標識もなかったのになあ。ここで引き返すか?まだほとんど進んでいないのに?どうする???考えた末、「行けるところまで行ってダメなら引き返します。」と伝えたところ特には先に行くことについて咎められなかったのでこれ幸いとお礼を言ってそのまま進むことにしました。これ幸い?果たしてそうなのでしょうか。この判断が吉と出るか凶と出るか??
その3へつづく
仁尾ヶ内林道とクロスする手前の南側、全く知りませんでした。
この後のレポ、非常に楽しみです。
やまさん
コメントありがとうございます。結論から言うと道は行き止まりだったのですがそこに至る行程は印象的なところも多かったのでその3で書きたいと思います。