高知へ林道探索ツーリングへ行ってきた。その3

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 集材現場から先へと進みます。この辺りは私有林との事で言われてみると一般的な林道とは雰囲気が違うようなしてきます。しっかり管理された杉林の中を進みます。前半は沢に沿っているのでずっと水の流れる音がしていました。法面は古く苔むしていてかなり前に作られた道であることがうかがえます。地形図に一車線道として記載されているだけのことはあります。が、今は浮き石だらけの荒れた路面で足を付かずにペダルを漕いでいくのがやっとの道です。勾配も急で押しても乗ってもほとんど進むスピードは変わらないでしょう。
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 走った日の前は雨が多かったので沢の水が増えて天然の滝が多くみられました。最近のカメラは手ブレ補正の技術が高くなり手持ちでもスローシャッターが切れるので楽しいですね。
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 おっと、ついにゲートが現れました。残念ですが引き返します。


 が、このまま帰るわけにはいきません。地形図をよく見ると立川川沿いの仁尾ヶ内集落辺り緯経度でいうと北緯33度51分0秒 東経133度37分17.9秒の橋から実線の道が先ほどまで走っていた林道へ繋がっています。ここへ行ってみることにして来た道を下りました。
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 以外にもこの道は舗装されていました。が、通る人も車のまったくない静かな道です。前方に白い服の人が二人並んで歩いているなあ。不思議だなあと思いながら上って行くと白い服に見えたのは鹿のおしりで2頭の立派な角を持った鹿が茂みの中へ駆けていきました。ちょっとびっくり。
 道はその後ほぼ川になりました。側溝に落ち葉がたまり雨水の行き場がなくなり道をそのまま流れ下ってきていました。写真がないのが残念。
 やがて道は資材を置く広場に出て舗装もそこで途切れました。その先のコーナーでゲートで閉ざされた道に合流しました。
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 行くべき方向にはゲートはなく道は続いています。どこまで行けるか分かりませんが先に進みます。
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 しばらく薄暗い杉林の中を走って行きました。前半で見た杉林と違って枝打ちがされておらず鬱蒼とした雰囲気でした。やがて視線の端々に色付いた広葉樹が見えるようになり標高も1000mを越えた頃突然明るい開けた場所へ出ました。しばし休憩。
 空は青く高く、聞こえてくるのは風の音だけ。周囲数キロ圏内におそらく誰もいないはずです。この場所を、この風景を独り占めできただけで今回のツーリングは来て良かったと思いました。
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 さらに進むと今度は皆伐されてススキの原になった山稜が見えてきて驚きました。地形図からは全く予想出来なかった風景です。美しい場所なのですが何か異次元の来てはいけない場所に来てしまったような不思議な感覚もありました。
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 道はススキの原へと迷い込んでいきます。いつの間にか路面は踏み固められた土ではなくフカフカの草や苔に変わり沼のような場所も現れ始めました。ススキをかき分けて進みます。何処へ誘われていくのでしょうか?
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 森に入り道は何の前触れもなく唐突になくなりました。周囲は杉林で道の名残や踏み跡らしきものを見つけることは出来ませんでした。さすがにこの先GPSを頼りに自転車を担いで道なき道を進む技術も経験もないのでここにて撤退です。
 そもそもこの先に以前道は存在したのでしょうか?それとも…。謎を残したまま再び来た道を引き返しました。この後は仁尾ヶ内林道に出てこの春に立ち寄った立川番所跡から県道を下り大杉へ。大杉で輪行するにはちと早かったので大歩危まで走って祖谷そば補給をしてから輪行しました。特急南風号に乗り込むとまさかの満席!!ねんりんピックというスポーツ大会が高知で開催されていたみたいです。平日の特急で立って帰ることになるとは夢にも思いませんでした。
 最後は締まりませんでしたが思い返すと良いツーリングでした。知らない四国の道が一つ減ったのも収穫でした。いつかまたあのススキの原を見に行こう。
おわり

2件のコメント

  1. 最後の写真。
    去年の2月以降お呼びが掛からなくなった仕事で、行き止まりの林道からGPS端末が示す位置を目指し、直登したり獣道を辿った事を思い出します。

  2. kusさん
    林道の行き止まりってどこもなんとなく雰囲気が似てくるんですかね?

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