学生時代に予算だけ決めてパーツはお任せでオーダーしたツーリング車にはブルックスのB17スタンダードがついていました。
使い込んでゆくうちにお尻の形に馴染んでいく革サドルは国内外のツーリングで大活躍でした。
手入れが必要なのは革製品の宿命であり僕の初代革サドルは過酷な使用条件と手入れの悪さから傷んでしまい今は部屋の壁にかけて飾りになっています。
スポーツバイクに人気がツーリングバイクからロードバイクに移るにつれ手入れが必要でやや重量もある革サドルは衰退したかに見えたのですがここ数年でまた盛り返してきていますよね。ブルックス以外にも新しいメーカーが参入したりしています。
そして昨年秋に満を持して発表されたのが老舗ブランド、ブルックスのCAMBIUM(カンビウム)です。革、ではなく天然ゴムです。
Brooks Cambium(カンビウム)サドルは硬化天然ゴムと、繊維構造の薄い層によって強化されたオーガニックコットンキャンバスで作られ、 柔軟性とブルックス伝統の長期使用を可能にしたサドルです。独特の柔軟性、メンテナンスフリー、防水加工のサドルトップは ライダーに快適さと使いやすさを提供できるように設計されています。
Cambiumサドルはハンモックのような構造をしてるので、振動と衝撃を吸収しつつ ライディング時の快適性はまるでレザーサドルの様なパフォーマンスを生みだします。
Cambiumサドルの特徴である自然な外観と感触は、編み込まれたオーガニックコットン生地によるものです。 加硫処理されたコットンは雨や汚れ等のあらゆるものから完全に守るためにBrooks Numacを用いて防水加工されています。
Cambiumサドルは最初の手入れや使いだしてからのメンテナンスを必要とせず、 箱から取り出してそのまま使用できるようにデザインされています。
輸入代理店のHPより抜粋
初回導入は見送っていたのですが営業担当の方の強い勧めもあり今回試乗サドルとともに店頭に並ぶことになりました。
当店で最初に試乗して頂いたKさんのコメントです。TOEIのスポルティーフにつけていきなりブルべ200キロを走られたそうです。
『フライトやSLRのようなベースがしなるハンモックタイプであるがふわふわ感があるわけでもなく200km走っても良好。なにより後ろが幅広で皮サドルと違ってレーパンで滑らないのが好き。サドルループがついているのでサドルバッグが使える。またTOEIとすごく似合う。TOEIからのれん分けした山音製輪所のヌバックバーテープと合わせたいところだ。』
気に入って頂けたようです。インプレありがとうございます。
そして僕自身も同じサドルで先日の雲海を走ってきました。
取付をしてお店から自宅まで帰った時は今一つしっくりきませんでした。帰る途中で少しサドルの前を下げて高さも2mmほど低くしてみました。
そして当日。
先の違和感はジーンズで乗ったからでパット入りのレーサーパンツだとその違和感は全く感じませんでした。実はブログでも書いたように修理など色々あったのでカンビウムをつけているのをすっかり忘れていたんですよね。
忘れていたという事は何の違和感もなく使えていたという事でもあります。後半思い出してちょっと意識してみたのですがコットンキャンバスのざらざら感が安定感を、ゴムのしなりが快適性を生み出しているように感じました。
55キロという短い試乗でしたがまったく痛みもなく完走。
今はブラックかナチュラルか?どっちを買おうか迷っているところです。
皆様、ぜひお試しあれ。