「昔の人は、なぜ不便な山村に暮らしていたのか?」というタイトルの記事のリンクをFBで見つけとても共感できる内容だったのでここで紹介します。NHKのカメラマン米山悟氏の文です。
『いま一番惹かれているのは、山越えして山間集落へ下りるという山歩きです。車を使わず、駅やバスの終点から山まで足で歩き、山越えをして山向こうの集落へ下り、さらに町まで歩きます。』本文より抜粋
これってまさに峠越えのサイクリングですよね。私が自転車に乗る一番好きなスタイルがこれです。ヒルクライムと書くとレースやタイム短縮、練習といったスポーツのイメージが強くなりますが同じ上りでも峠越え(ハスハンティング)と書くと旅の要素が強くなると思いませんか?
何でこんなところに集落があり人が住んでいるのだろう?峠越えをしていると必ず浮かんでくる疑問です。ですがそれは現代の車社会、貨幣経済での視点であり人力移動、自給自足という視点で見ると全く違ったものになります。
本文にある『というか地名が素敵な集落を通る計画を作ります』という一節も共感できます。
そして最後にある『日本は平和が70年続いて、最後の貧困時代を生きた人たちがいま、山あいの集落で暮らしています。この美しい風景が見られて、お年寄りたちの「昔の日本人の記憶」を聞けるのもあと十年ほどかもしれないと思っています。』
これとまったく同じことを去年の年末のサイクリングでも感じてブログに書いています。
私自身は都会でしか生活できない脆弱な人間ですがだからこそ自転車で旅をする時は本来の人間が持つ逞しさが感じられる山間部に惹かれるのかもしれません。
そんなことを思索した良い文章でした。