Low speed compression と ペダルのQファクター

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今日はLow speed compressionについて少し。
FOXのサスペンションRLCグレードの右肩に付いてくるダイヤルです。
コンプレッションって言うのはサスペンションが縮む方向に動くときに働く減衰機能のことです。
サスペンションはこれがないと、立ち漕ぎでもドロップオフでもサクサクと節操なく
動いてしまいますし、バイクの姿勢も安定しません。
最近のサスペンションの右肩に付いたロックアウトレバーと言う物。
サスの右足にオイルが入っている物はほとんどコンプレッション効果を持っています。
レバーをいっぱい閉めればサスは動かなくなりますが、そこからほんの少しレバーを開けると
動きは渋いですが、サスはちゃんと沈みます。これがコンプレッション。
オイルの通り道(オリフィス)を塞いで動かなくするのがロックアウト。
オリフィスを少し狭くしてオイルの流れを遅くして動きを渋くさせるのがコンプレッションです。
動きを渋くさせると書きましたが、正確にはサスの沈むスピードを遅くすると言う事です。
実際にはロックアウトレバーでコンプレッション調整をするのは構造上調整幅が小さく実用的ではないです。
で、Low speed compressionですが、この基本のコンプレッションにさらに細かく調整できる追加機能なのです。
ペダリング時のボビングと言われる上下動や高速度で突っ込むコーナーでの比較的ゆっくりとしたピッチング(バイクの前後方向のシーソーのような動き)などを抑えるために調整していきます。
ロックショックスのモーションコントロールも同じLow speed compressionの仲間です。
レバーを操作してモーションコントロールのモードに入ると、Low speed compressionが働きます。
右肩一番上にあるフラットゲートと言うダイヤルはモーションコントロールの効き具合の調整つまみとなり、閉めればよりコンプレッションが強くかかります。
FOXの方が、ロックアウトレバーとコンプレッションの調整が別になっており、
より分かりやすく調整できるようにクリック付きのダイヤルでの調整ができます。
こんな感じです。文字で説明するのって難しいですね^^;
次に、ペダルのQファクターについてです。
20100124-spd.jpgBG FITを行っていくと、MTBでもロードでもほとんどの方にもっとQファクターを狭めた方が良い結果が出るのに。と言う状況があります。
特にMTBなどでは、もともとロードよりも幅が広い設計のため、クリートの位置調整では限界があります。
Jシリーズなどで使用率の高いエッグビーターとシマノのペダル。
どちらが幅を狭く出来るのだろう。計ってみました。
シマノ XTRのペダルはクランク面から 55.2mm
エッグビーターだと 56.55mm
クリートの調整幅は シマノで±5.2mm で最小の幅はクランク面から 50mmとなります。
エッグビーターのクリート(プレミアムクリート)は±3.32mm 最小幅はクランク面から 53.23mmとなり
シマノの方が BG FIT的に言えば良いのかも。
しかし、エッグビーターにはショートスピンドル化と言う奥の手がありました。
ショートスピンドルを使うとノーマルよりも-4.27mmも狭くする事が可能となります。
そうすると 48.96mmとなりシマノよりも左右で約2mmも狭くする事が出来るのです。
ただ、MTBではスタンス幅で下りや登りのバランスを取り易くする効果もあるので
一概に狭ければ全てよしとは言い切れませんが。