ROUBAIXの組み立て2

ROUBAIX SL3の組み立ての続きです。
お客様からバイクをお預かりし、パーツをROUBAIXへ移植していきます。
と言っても、組み付け先は新しいフレームですから
ある程度パーツのクリーニングもしていきます。
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例えば、ブレーキアーチもこの位綺麗になります。
洗浄前を撮り忘れたので分かり難いですね^^;
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これを前後ともフレームへ取り付けていきます。
ロードバイクのブレーキは1本のボルトだけで止めてあるので
しっかりと締め付けましょう。緩んでくるとホイールにブレーキシューが接触して
抵抗になり、まともに走れませんし危険です。
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ROUBAIXは内蔵ワイヤーを採用しています。
内蔵とすることで、ワイヤー内へのごみの進入を抑えより長い時間スムースな作動を
させるためです。ただ、少々組みつけが大変。
アウターケーブルを受けるパーツはフレームへねじ止めされます。
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こんな感じで一先ず出来上がり。
アウターケーブルの長さによって、描くアーチの美しさが決まります。
ヘッドチューブへ強く擦れるリアアウターケーブル対策に、ヘッドチューブに保護テープを張ります。
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続いてシフトケーブル。
例えば右のシフトレバーから出るケーブルはハンドルを右へ切って長さを決めます。
目一杯ハンドルを切ってもケーブルが突っ張らないくらいが適切ですね。
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シフトもブレーキも、アウターケーブルの処理は大切です。
ワイヤーカッターでカットしただけだと、中のライナーは潰れていますし
被覆の下のコイル部分も歪にカットされているため、バリが出ていたり
作動の抵抗になったりしてこのままではよくありません。
グラインダーでコイルを平たく削りならし、ライナーを千枚通しなどで開通させます。
地味ですがとても大事な作業。
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インナーケーブルには滑りの良いグリスを塗ります。
キャップは外した状態で塗ると、よりアウターケーブル内にグリスが行き届き易く
効果的です。シマノのケーブルアジャスターがフレームに付属されてきていました。
直接アウターケーブルを挿し込めるので、アジャスターを回す際に空回りしなくて良さげですね。
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もちろん、シフトケーブルも内蔵されます。
フレームから飛び出しているのは、インナーケーブルをスムーズに通すためのライナーです。
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これにインナーケーブルを入れていくと、先端はそのまま出口へ現れます。便利。
インナーを通したらライナーは抜きます。
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バイクを下から見た絵ですが、チェーンステーも内蔵となっているのでここも
ライナーへインナーケーブルを通していきます。
すると
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こんな感じで出てきたインナーケーブルの目と鼻の先にはリアディレーラーが。
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もちろんグリスを塗って組みつけていきます。
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そしてこの通り。
ケーブルの露出が少ないので非常にシンプルな外観ですね。美しいです。
シマノからはカラーケーブルが発売されていますので、カラーコーディネートも自由自在ですね。
急ぎ足で書いていきますが
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組み付けたシフト、ブレーキケーブルは バーテープを巻くときに邪魔にならないよう
ハンドルへしっかりとテープで固定します。
これも地味ですが大切。実はここでかなりギュギュっと固定しないと
ブレーキを握った時やシフト操作をした時に、バーテープがグニグニを動いてしまいます。
動くだけじゃなく、ブレーキのタッチが悪くなったりシフトの動作が曖昧になったりと良い事はありません。すごく大事。
バーテープはまだ選んで頂いていないので、納車時にサクっと巻くとして次へ行きます。
チェーンの取り付け、変速・ブレーキ調整等を施して一先ず次へ進みます。
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ボトル台座のボルトもグリスアップします。
意外にグリスを塗られずに出荷されてくるバイクもあります。
そのまま乗っているとボトルケージを付けようとボルトを回した時に「きゅるきゅる」
と嫌な音を立てます。もちろん錆びているわけですね。愛車への錆対策はしっかりとしていきましょう。
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サドルは移植となりました。
図らずもフレームメーカーと揃う形となりましたが、個人的にはフレーム組み換えの際は
この様にサドルも移植する事をお勧めしたいです。
今まで慣れ親しんだサドルを使う事で新しいバイクとの一体感もより高めてくれる事と思います。
変えたくなればいつだって変えられるのです。
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と、言う事でついに完成しました!
2011 SPECIALIZED S-WORKS ROUBAIX SL3 です。
個人的な感想ですが、相当かっこよいです!
細部のディティールが男心を刺激します。
新型ルーベの魅力に関してはこちらを参照ください。多少は伝わるかと^^
後は、この子はご主人様のご来店を待つのみなのです。
はぁ、僕のも早く来ないかな・・・