越南自転車旅行記 その5 Ho Chi Minh City ~ My Tho

この文章はHPに載せていた旅行記の再録です。

2005年12月6日(火)

Ho Chi Minh City ~ My Tho
 朝5時から起き出してごそごそと準備を始める。文庫本をたくさん持って来過ぎたので何冊か捨てた。ホテル泊まりだとあまり読書という気にならないのだ。テレビがあるしなー。
 シャワーを浴びて7時に食堂へ上がる。このホテルは朝食代込み。食堂は最上階で眺めが良く対応もにこやかで感じがいいし味もそれなりに美味い。部屋に自転車を持って入っても文句は言われないのでサイクリストにもお薦めできるホテルである。ただしエレベーター、階段共に狭いので注意。(エレベーターは前輪を外せば入ります。)
 8時前、2日分33$を払い出発。自転車に跨り走り出すともうこれは圧倒的に気分がいい。開放感が全身を包む。
 旅が始まったのだ。

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この日の走ったルートを地図Zというソフトで作ってみました。


 
 ここでホーチミン市の脱出方法をちょっと詳しく書いておこう。今後ホーチミン市からメコンデルタ方面へ走る人の参考になればと思う。ちなみに僕が参考にしたのはビスビス ビスタリというサイトである(現在リンク切れ)。このサイトに出会っていなかったら行き帰り共に1号線QL1を使っていただろう。1号線は交通量が多くあまり走りを楽しめる道ではない。そこでお薦めなのがこれから紹介する50号線QL50である。(QLはQuoc loの略。国道とかそんな意味。多分…)
 QL50はホーチミン市から南下しGo Cong経由でミトーMy Thoに至る約100Kmの国道である。ミトーまでの距離は主要道であるQL1よりも30Km程長くなるが交通量は断然少なくサイクリング向けである。
 さてホーチミン市街からこのQL50への合流方法だが安宿街のデタム通りDe Tham St.からだとファングーラオPham Ngu Lao St.かブイビエン通りBui VienSt.に出て朝夕非常に交通量の多いグエンタイホック通りNguyen Thai Hoc St.に合流しよう。そのまま右車線をバイクの流れに乗って南下すると橋がある。橋へは行かず側道を通って運河沿いのBen Chuong Duong通りへ。右折して運河に沿ってしばらく走る。この通りまで来ると急に下町というか生活臭むき出しの雰囲気になる。
 Nguyen Van Cu通りという若干広めの道との合流点を過ぎると南へと渡る橋の高架が現れるので1度くぐってから回り込んでその橋を渡る。(ちなみにその橋の通り名はNguyen Bieuである。)橋を渡ると第8区になる。橋は中州があるので2本あり渡り切ってすぐ右折してPham The Hien通りへと進む。
 このPham The Hien通りを左折すると目的のQL50に入るのだが僕の見た感じでは標識の類はない。目印は2本目の橋の高架下を左折、である。1本目の高架下は新しいコンクリートで橋から伸びる道も広く一見QL50っぽいが違う道だ。僕はこの道を曲がってしまいしばらく迷走した。
 正解は次の煉瓦壁の高架下である。ここを左折するとあとはひたすら直進すればよい。しばらく走ると広い十字路に出るがここには標識がある。QL50はさらに直進だ。
南へ。
 第8区に至る橋からの眺め。向かって左側にはバラックの様な水上家屋が並ぶ。ホーチミン市街とのギャップに驚く。
橋を渡る。
Pham The Hien通りを進む。
路面悪し。ガソリンスタンド。派手だ。
 広い交差点を渡りQL50に入る。しばらくは町中の走行になるのだが…何なんだ!この道の荒れ具合はっ!!大小の穴ぼこと水たまりでまともに走れない。車もバイクも自転車もみーんな同じ速度でとろとろと行く。メーターを見ると時速7Km…。水たまりで滑って追い越したバイクが目の前で転ぶ。おいおい、この状態がずっと続くの?と不安になったが町を抜けるとまともな路面になった。
標識。
 QL50を走る。道標はフランス統治時代の名残であろう、フランスと同じスタイルである。
フェリー乗り場。
 My Loiのフェリー乗り場。ここの運賃は1000VND、料金表があるのでぼられる事はない。車が載るような大型のフェリー乗り場はどこも似たような造りで毎回物売りに取り囲まれる。
大河を渡る。
 写真を撮ったりしてのんびりしていると最後の乗客になってしまった。
フェリー内
 フェリーでもバイクが主役。
昼食。
道端の食堂でフォーを食べる。ビールはメニューになかったらしく店の女の子が向かいの商店で買ってきてくれた。
商店で雨宿り。
Go Congを過ぎると雲行きが怪しくなってきた。進行方向の西の空が真っ暗だ。向こうからやって来るバイクの人がカッパを着ている。こりゃ降り出すのは時間の問題だ。そしてとうとう雨。ちょうど目に付いた商店に逃げ込み雨宿り。
ミトーのホテルにて。
一度は止んで走り出したがまたすぐにバケツをひっくり返したような土砂降りになる。さすが熱帯のスコールはスケールが違う。視界が利かないほどの大雨に怯んだが待っていても暗くなるだけ、そうなっては動きが取れないのでなんとかミトーまで走りホテルへ逃げ込んだ。
走行DATA D 100.85km T 6.02.43 A 16.6km/h Max 28.5km/h
その6 My Tho滞在へつづく。