サスペンション オーバーホール

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2006年ごろのROCKSHOX(ロックショックス)SID RACEと言うフロントサスペンションのオーバーホール依頼があったので、
今日の午前中は早速作業に取り掛かりました。
2006年と言うともう10年以上経過したモデルです。これだけ古いモデルだとメーカーの補修部品も入手できない事がほとんど。
輸入元も変わってたりすると、当時の資料さえ無かったりします。
幸いにもお店に在庫していた、リビルドパーツが何個かあったので、交換が必要そうなところは全て交換。
何とか使えそうなところはクリーニングして再利用する方法でオーバーホールをしました。
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これがフォーク内部。朽ちていたダストシールは外しました。
トレイの右に置いてるのはエアスプリングのアッセンブリー(構成部品)です。
かなりオイルが減っていてカラカラの状態でした。汚れはそれ程ではないですが、オイルは酸化してました。
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エアピストンのOリング(オーリング)です。左が新品。右のテカテカのは古い方で、消耗して平たい所がありました。
ちゃんとエアを保持してもらう様に交換です。
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トレイ左の長い物は右脚の中にあるダンパーユニット(減衰機構)です。
このダンパーがサスペンションの沈み込みと伸びの動きを制御してくれます。
中にはオイルが入っていて、サスペンションが動くときに内部でオイルを細い穴に通過させ、動く速度を減衰して遅くします。
調整ダイヤルを回すと、穴の大きさを変化させて減衰の強弱を調整できます。
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右脚の一番上の蓋です。右の写真のテカテカのオーリングが古い物。艶のない方が新しいのですが、
古い方はちょっとふやけて大きくなってますね。
オーリングのはまってた溝も綺麗にクリーニングして
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こんな感じで綺麗になったら新しい物と交換です。
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オイルチャンバーを開けると、汚れたオイルが流れ出てきました。透明度があるので水は侵入してないようですが、
酸化と金属摩擦のダストで変色してます。
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ちょっと拭きました。さらにこれも綺麗にクリーニングしていきます。
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綺麗にしながら各部品をチェック。
リバウンドダンパーピストン(伸び側減衰機構)ですが、緑のリングはすり減って痩せたブッシュ。
茶色い物が新品です。ピストンの金属がオイルチャンバーの内壁を削らないように、樹脂のリングで滑らせるようになっています。
これも交換して、オイルも新しい物を充填。
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ダストシールも新品に。朽ちててちゃんとゴミの侵入を防いでくれませんからね。
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今回、これだけの部品を交換しました。在庫があって良かったですが、今回の作業で在庫を使い切った物も(笑)
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もうしばらくは頑張ってくれるでしょう。
BPSなかやまでは、各種サスペンションのメンテナンスも行っております。
※古い物は直らない可能性もあります。必ず現品を見せて頂いて作業のご依頼をお願いいたします。